貨物利用運送事業登録の要件
貨物利用運送事業登録申請では、下記3つの要件を全て満たしておく必要があります。
資金の要件
資金の要件は貨物利用運送事業を行うにあたり、資金的能力を有しているか客観的に判断する条件をいいます。
法人の場合、直前期の貸借対照表の純資産が300万円以上ある必要があり、登録に際して法人を設立する場合は、資本金が300万円以上でなければいけません。一方、個人の場合、自己資金(現金・預貯金)が300万円以上ある必要があります。
既に設立されている法人の場合で、貸借対照表の純資産が300万円に満たない場合、増資により純資産額を300万円以上にすれば貨物利用運送事業登録申請が可能です。
人の要件
人の要件は申請者が欠格事由に該当していないか、が重要で、運行管理者などの資格は必要ありません。
場所の要件
場所の要件について、貨物利用運送事業を開始するにあたって使用する営業所の条件を満たしておく必要があります。
まず都市計画法上の市街化区域ではないと基本的にはダメです。また市街化区域の中でも事務所を建てられる地域が決まっているので注意が必要です。
第1種低層住居専用地域や第2種低層住居専用地域では事務所として使用できません。一方、第1種中高層住居専用地域では、自宅兼事務所で戸建て住宅なら大丈夫ですし、第2種中高層住居専用地域の場合、2階建てであればOKです。
その他に、自己所有の場合は登記簿謄本、賃貸借契約書の内容で適切な使用権限がなければいけませんし、農地法等に抵触していないことが必要なので、地目が「田・畑」の場合は農地転用が必要になります。